一泊二日で宮城県石巻市に行ってきました。
「不謹慎」と叱られかねないと思いつつも、
今年のうちにどうしても訪れておきたかった。
新聞やテレビを通じた二次的三次的な情報だけでは被災地の正確な様子を感じ取れない。
そんな居心地の悪さを抱えたまま、徐々に普通の暮らしに戻っていき
やがて震災のことを忘れてしまう様な気がしてたまらなかった。
上野から新幹線で仙台まで行き、ホテルのある石巻市蛇田まで高速バスで行く。
道中、出来るだけご当地の料理を口にしながら。
二日目の朝から海岸方向へ歩いた。
ホテルの周りは普通の地方の町という感じだけど
あるエリアから道が荒れ、徐々に建物がなくなっていく。
港へ突き当たって、海沿いに矢本と言う駅まで南へ7kmくらいずっと歩いた。
天気はよかったけど大晦日だからか歩いてる人は少ない。
がれきの片付けが進んでいる所もあるけど、
海側は目を覆いたくなるような厳しい状況のままでした。
この見渡す限り彩りも音色もない、
破壊し尽くされた風景の中をひとりで歩いてるうちに、
人と言葉を交わしたいと思った。
人が作った音楽を聴きたいと思った
人が作った絵を見たいと思った。
写真は石巻港の近くにあった幼稚園。
窓ガラスは割れ、流されず残った遊具はねじ曲がっている。
そして、がらんどうの園舎の正面に先生たちによる絵と寄書きの垂れ幕があった。
僕はカメラを構えたまま、しばらく固まってしまった。
今年見たどんな絵より力強く、目に焼き付いた。
3.11以降、東京で仕事をしながら「絵なんか描いて何になる」って
ずっと頭の中で問うていたけど、この風景の中に身を置くことで
勝手ながら、やっと絵や音楽といったものの大切さを身に染みて感じました。
だから自分も与えられた場所で、ちょっとづつでも何かを作って前へ進みたい。
そんなことを思った2011年の大晦日でした。
ありがとうございました。
改めて東日本大震災で亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。